あ と が き
「二つの選択」というお題の意味を考えて先ず思い浮かんだのは、最終日の神子の選択でした。京に残るのか、それとも元の世界へ帰るのか――という選択ですね。
ただ、神子で書くと、ゲームのストーリー通りになってしまって面白くないと思ったので、同じ事を神子と同じ立場の幸鷹さんで書いてみようと思いました。そこでゲームでは触れられていない、幸鷹さんが泰継さんに記憶を取り戻した事を伝える場面を話にしてみたのが、このお話です。前述の、「京に残るのか、元の世界に帰るのか」という「二つの選択肢」という意味と、「幸鷹さんの選択と泰継さんの選択」という「二人の選択」という意味を、このお題に関連付けたつもりです。
創作部屋の「星月夜」と同じく、花梨ちゃんは帝側神子で泰継さんとエンディングを迎える予定、幸鷹さんは障害のある恋イベントを全て終えている、という設定になっています。「星月夜」の回想シーンの数日前、こんな事があったのではないかと思いまして……。
幸鷹さん、八葉の中ではどちらかと言えば書き易い人のようです。でも、彼の揺れる心が書ききれているかと言われると、笑って誤魔化すしかないですが(笑)。
恐らくあと一話、幸鷹さんと泰継さんのお話がお題で登場するのではないかと思います。そちらは院編の設定で、泰継さんの視点から書いてみたいと思っています。
読んで下さった皆様、ありがとうございました!